南米ペルーの世界遺産「チャン・チャン」で、約600年前のものとみられる非常に保存状態の良い墓が発見されました。
発見されたのは、インカ帝国以前にペルー北部で栄えたチムー文明の葬送施設です。
【38人の遺骨を発見】
ペルー文化省などによると、発掘された葬送施設からは、これまでに合計38人の遺骨が確認されています。
施設には中央の墓室と2つの側室があり、中央部分では多数の貝や金属製品とともに埋葬された人物の遺骨が見つかりました。
側室の一つからは約20人が埋葬された状態で発見され、別の場所で確認された18人と合わせて38人に達しています。
【金属製の武器や装飾品も】
墓から見つかったのは人骨だけではありません。
金属製の武器やエンブレム、装飾品など、多数の副葬品も残されていました。
こうした品々や埋葬方法から、ここに葬られた人々の中にはチムー社会で高い地位にあった人物が含まれていたと考えられています。
さらに興味深いのが、通常のチムー文明の埋葬とは異なる姿勢で葬られた人物が見つかっていることです。
一般的なチムーの埋葬では体を曲げた姿勢が多いとされていますが、この人物は体を伸ばした状態で置かれていました。
なぜ特別な埋葬方法が採用されたのかは、今後の研究課題です。
【世界最大級の「泥の都市」チャン・チャン】
チャン・チャンは、かつてチムー王国の首都として栄えた巨大都市です。
日干しレンガなどを使って築かれた都市として知られ、現在はユネスコの世界遺産にも登録されています。
今回の墓は約600年もの間、大きく荒らされることなく残っていたとみられています。
研究が進めば、チムー文明の権力構造や葬送儀礼、人々の暮らしについて新たな事実が明らかになるかもしれません。
600年前に閉ざされた墓の中に残されていた38人。
彼らがどんな人物で、なぜこの場所に一緒に葬られたのか。
古代都市チャン・チャンには、まだ多くの謎が眠っているようです。

※画像はイメージです。


