SNSで拡散された「英国を目指す移民」とされる動画について、実際の映像とは異なる内容に改変されていたことが分かりました。
動画は、男性が英国へ渡り、給付金などのお金を受け取りたいと話しているかのような内容で拡散されていました。
しかし、ロイターが元映像などを検証したところ、実際には英国での給付金について話していた映像ではありませんでした。
元の映像はチュニジアで撮影
ロイターによると、元になった映像はチュニジアで撮影されたものです。
映っている男性は、アルバニアとイタリアの移民をめぐる取り決めについて聞かれ、それに反応していました。
ところがSNSでは映像が加工され、男性が英国で受け取れる金銭的な支援について話しているかのような内容に変えられていました。
「英国に行ってお金をもらう」という内容に
改変された動画では、男性が英国へ渡って金銭を受け取ることを期待しているように見える内容になっていました。
こうした映像だけを見れば、本当に本人がそのような発言をしたと思ってしまう可能性があります。
しかしロイターの検証では、元動画の男性はそのような発言をしていません。
ロイターは、この動画について「改変されたもの」と判定しています。
移民問題でも広がるSNSの誤情報
移民問題をめぐっては、SNS上で事実と異なる映像や、別の出来事を撮影した映像が拡散されるケースが相次いでいます。
実際、2026年8月にはスペイン領セウタへの移民流入をめぐって、2021年に撮影された映像が2026年の出来事として拡散されたケースもロイターによって確認されています。
また、モロッコの港で泳いでいる男性の動画が「セウタへ入る移民」として拡散されたものの、実際には場所も状況も異なっていた事例もありました。
動画だけでは判断できない時代に
SNSでは短い動画や画像が急速に拡散します。
特に移民のように社会的な議論が大きいテーマでは、映像に付けられた説明や音声によって、見る人が受ける印象が大きく変わる可能性があります。
今回のケースも、「実際の映像が存在する=添えられた説明や音声まで本物」とは限らないことを示す事例といえそうです。
ニュースやSNSで衝撃的な映像を見かけたときには、元の映像や報道を確認することがますます重要になっています。
※本記事は2026年8月16日時点で確認できる情報をもとに作成しています。

