日本で、新型コロナワクチン接種後に死亡した人の遺族や健康被害を訴える人たちによる、国を相手取った集団訴訟が続いています。
2026年6月22日には第3次訴訟の口頭弁論が東京地方裁判所で開かれました。
第1次から第3次までを合わせると、原告は63人となり、国に対する請求額は総額約4億3900万円に上っています。
2024年に13人が国を提訴
集団訴訟が始まったのは2024年4月です。
新型コロナワクチン接種後に死亡した人の遺族や健康被害を訴える人など13人が、国を相手取り東京地裁に提訴しました。
当初の請求額は総額約9150万円。
原告側は、国が新型コロナワクチンの接種を推進する一方で、接種を判断するために必要なリスク情報を十分に伝えなかったなどと主張しています。
原告はその後63人に
最初の提訴以降、新たに訴訟へ加わる人が増えました。
第2次、第3次と提訴が続き、2026年6月時点で第1次から第3次までの原告は合計63人となっています。
2026年7月の報道では、その内訳は遺族41人、患者22人とされています。
原告側が訴えていること
原告側は、国による新型コロナワクチンの情報提供や接種政策などを問題視しています。
接種を国民に呼びかける一方で、副反応などのリスクに関する情報が十分に伝えられていなかったなどとして、国の責任を追及しています。
2024年に最初に提訴した13人については、死亡や健康被害について国の「予防接種健康被害救済制度」による認定を受けていたと報じられています。
健康被害救済制度とは?
予防接種健康被害救済制度は、予防接種によって健康被害が生じたと認定された場合に、医療費や障害年金、死亡一時金などの給付を行う制度です。
厚生労働省によると、専門家による審査会が個々の事例について、予防接種と健康被害との因果関係を審査します。
認定にあたっては「厳密な医学的な因果関係」までを必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起きたことを否定できない場合も対象とする考え方で審査されています。
このため、救済制度による認定と、裁判で国の法的責任や医学的な因果関係について判断されることは同じではありません。
国側の主張にも注目
今回の裁判では、原告側が国の情報提供や接種政策に問題があったと主張する一方、国側も争う姿勢を示しています。
新型コロナワクチンについて厚生労働省は、副反応疑い報告などを収集・評価し、安全対策に活用していると説明しています。また、これまでの評価を踏まえ、新型コロナワクチンの接種を中止すべきとの判断には至っていないとしています。
裁判の行方は
2024年に始まった集団訴訟は原告が増え、2026年現在も審理が続いています。
新型コロナワクチンの接種をめぐる国の情報提供や政策について、裁判所が今後どのような判断を示すのか注目されます。
※本記事は2026年8月16日時点で確認できる情報をもとに作成しています。訴訟は係争中であり、原告側の主張が裁判所によって認定されたものではありません。

